前回の記事では睡眠の質を高める環境について書きました。
今回は食事編です。
おすすめの食べ物を3つ紹介します。
・サバ
・キウイフルーツ
・くるみ
結論だけ知りたい方はこれらの食材を食べておけば間違いありません。
原理については本編で説明します。
また、睡眠の大敵であるカフェインですが午後はなるべく飲まないほうがいいです。
詳しく解説します!それでは!!
おすすめの食材3選
おすすめの食べ物① サバ

一つめのおすすめ食材はサバです!
タンパク質の栄養価を示す指標を「アミノ酸スコア」といいます。
アミノ酸スコアは100に近いほど理想的なバランスであることを示します。
(詳しく知りたい方はこちら→外部リンク:江崎グリコ)
サバはアミノ酸スコアが100です。
なんと、100点満点です!
睡眠に重要なアミノ酸「トリプトファン」「グリシン」「グルタミン酸」がバランスよく含まれています。
特にトリプトファンは必須アミノ酸といって、体内で合成できず、食事で取るしかありません。
トリプトファン ・・・睡眠ホルモン「メラトニン」の原料
グリシン・・・体温を下げる効果
グルタミン酸 ・・・ GABAの原料
睡眠薬の多くはGABAの効果を高めるのが主流です!
GABAはストレス社会で戦うあなたに!で有名になりましたよね!
↓これ↓(引用:江崎グリコ)

僕も、しんどい時お世話になっています。
ですが、こと睡眠に限ってチョコレートは要注意です。
チョコレートにはカフェインが含まれています。
その量は板チョコ1枚あたり、コーヒー3分の1杯程度。
ストレス対策にはとってもいいのですが、睡眠には向きません。
また、GABAは口から摂取しても吸収されにくいため、原料であるグルタミン酸を
摂取するほうが望ましいです。
GABAは食べるより、原料のグルタミン酸を取るほうが効果的です!
また、サバにはDHAが多く含まれています。
オックスフォード大学が行った研究ではDHAを摂取した
児童は、そうではない児童に比べて約1時間睡眠時間が長くなったそうです!
おすすめの食べ物② キウイフルーツ

2つ目の食品はキウイフルーツです!
(引用:ゼスプリインターナショナルジャパン株式会社)
よく、「トリプトファン」が多く含まれているからいい、と言われていますが
それは誤りです!
・卵・・・1,300mg
・大豆・・・1,200mg
・牛乳・・・1,100mg
・キウイフルーツ 38mg
たしかに含まれていますが、多い食材ではありません。
睡眠にいいって、でたらめなの?
キウイフルーツの効果はそこではありません。
トリプトファンの吸収を助ける機能があるんです。
ポイントは3つ
- タンパク質分解酵素 … トリプトファンの吸収を助ける
- 糖分 … 脳にトリプトファンを運ぶ
- 食物繊維 … 糖分の吸収をおだやかにする
1つ目のポイントはタンパク質分解酵素を含んでいることです!
アミノ酸が連なったものがタンパク質です。
分解してあげないと吸収できません。
キウイフルーツに含まれるタンパク質分解酵素(※)が消化を助けることでトリプトファンを吸収しやすくしてくれます。
※アクチニジン(ただし、緑色のキウイフルーツに限る)

(引用:日本分光)
2つ目のポイントは糖分です。
せっかくトリプトファンを吸収したとしても、脳内に運び込まれなければ
睡眠ホルモン「メラトニン」は合成されません!
脳への関門を一人では突破できないからです!
そこで重要なのがブドウ糖です!

(引用:独立行政法人 農畜産業振興機構)
脳の栄養源はブドウ糖です!
ブドウ糖が存在することでトリプトファンも脳内に連れて行ってもらえます。
トリプトファンは日中、神経細胞で幸せホルモン「セロトニン」へと変換され
日が沈むころから徐々に「メラトニン」へと変換されます。
3つめのポイントは食物繊維です!
食物繊維は胃の中で膨らんで糖分の吸収を穏やかにしてくれます。
糖分の吸収が早いと血糖値が急激に上がります。
急激に血糖値があがると血糖値を下げろとインスリンが過剰に分泌され
糖分を脂質に変換するように命令がでます。
つまり、寝付きはいいけど
途中で浅い眠りに・・・
点滴の様にゆっくりと糖分を吸収させることが熟睡には必要です!
俗に言う、低GI食品ってやつですね!ダイエットにも効果的です!
おすすめ食材その③ くるみ
3つ目が調理せず気軽に食べれるくるみです。
トリプトファンが多く含まれています。
- カシューナッツ … 360mg
- アーモンド … 220mg
- くるみ … 200mg
さらに、ビタミンB6も多く含まれています
- カシューナッツ … 0.36mg
- アーモンド … 0.08mg
- くるみ … 0.49mg
ビタミンB6はトリプトファンをセロトニンに変換するときに必要な栄養素です!
くるみはトリプトファンとビタミンB6のバランスがいいです!
また、オメガ3脂肪酸が多く含まれており健康にも、美容にもいいのが嬉しいですね!
値段が高いなと感じる方は落花生でもよいでしょう!割とおすすめ
実際にキウイフルーツを試してみた
実際に自分で実験してみました!
条件はこんな感じ!!
<検証内容>
寝る前3時間以内にキウイフルーツを1個食べた時と食べていない時の睡眠の質を評価
<指標>
スマートウォッチによる睡眠スコア評価
使用機種:Galaxy Watch Active2
<サンプル数>
4日ずつ
<前提条件>
・夕食はタンパク質、脂質、炭水化物を含む食事
・眠くなったら寝る
・目覚ましは掛けない
・遮光した部屋で寝る
ギャラクシーウォッチは脈拍の速さや、ジャイロセンサーを用いて寝相を感知し睡眠の評価してくれます。
こんな風に分析されます。

そしてこちらが検証結果です!

スコア上ですが、キウイフルーツを食べたほうが平均で10ポイントアップしました。
肝心な体感ですが…
体感、よくわかりませんでした!
キウイフルーツを食べたからといって朝パッと起きられるわけではなく
睡眠時間が伸びた事実もありませんでした。
しかし、認知機能の差ははっきりと差を感じました。
仕事中に電話番号を暗記するとき、
睡眠スコアが低かった日は11桁の番号を暗記できなかったのに対し
睡眠スコアが高かった日は難なく暗記できました!
集中力がアップしたと実感しました。
脳は嘘つかない!っていうことかな?
引き続き検証し続けて情報をアップデートしていきたいと思っています!
意外な食品に含まれているカフェイン
カフェインが睡眠によくないことは、みなさんご存知ですよね
コーヒーやお茶に含まれていることはご存知だと思います。
ここでは意外にも含まれている食品を紹介します。
1.チョコレート
既出ですが、先程紹介したようにチョコレートにカフェインが含まれています。
板チョコ1枚でコーヒーの3分の1程度含まれています。
2.ココア
ココアを飲むとホッとするので睡眠に良いと考えられる人も多いと思います。
ですが、コーヒー1杯に含まれるカフェイン量は約120mgに対し
ココアは60mgも含まれています。
夜に飲んではいけません
3. 緑茶<玉露>
緑茶にカフェインが含まれていることはご存知だと思います。
ですが、玉露はぶっちきりです。
玉露 … 240mg
煎茶 … 45mg
烏龍茶 … 30mg
コーヒー … 120mg
(参考)全日本コーヒー協会
夕飯前だからといって飲まないほうがいいです。
睡眠中にまで残ってしまいます。
具体的にカフェインは何時まで摂取しても良いのか
次に考察していきます。
カフェインの摂取は寝る前10時間前まで
カフェインの半減期は4時間〰6時間と言われています。
半減期というのは摂取したカフェインが血中から半分の濃度になるまでの時間のことです!
半減期を5時間とした場合の血中カフェイン量の推移はこんな感じです!

1日のカフェインの許容量は成人で約400mgです。
良い睡眠を得るためには二桁以下に抑えたいところ。
なるべく摂取から4分の1以下になる10時間は開けて寝るといいでしょう!
遅くても寝る前5時間前以降は摂取をやめましょう!
まとめ
以上、睡眠の質を高めるおすすめ食材3選と、意外にカフェインが含まれている食材について紹介しました!
睡眠の質を上げるポイントを復習すると
・メラトニンの原料であるトリプトファンを摂取する。
・トリプトファンを脳に運ぶために糖分(低GI食品)を摂取する
・もう一つの原料のビタミンB6も摂取する
・GABAの原料であるグルタミン酸を摂取する
・寝る前10時間前はカフェインを摂取しない
そこでおすすめなのがサバ、キウイフルーツ、くるみでした!
もちろん、これらを摂取できればこの3つの食材でなくても構いません。
よければ「睡眠の質を高める5つの方法<環境編>」も合わせて読んでください。
以上!えにでした!
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